資産運用で失敗してしまう3つのポイント

元プロ野球監督、野村克也氏の座右の銘として話題になった「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があります。
(この言葉は野村氏の創作ではなく、松浦静山の剣術書『剣談』からの引用らしいです)

これを資産運用に当てはめて考えると、成功する方法は一様ではないし、ラッキーで上手くいくこともありますが、失敗するパターンには一定の法則があり、これをやるとだいたい失敗すると思われることは確実に存在します。

私もこれまで10年以上、資産運用に関する相談を受けてきましたが、上手くいっていない人や失敗してしまった人は、「失敗するべくして失敗している」ように感じています

そこで今回は、資産運用で失敗してしまう3つのポイントを整理してみます。

1.良い結果しか想像していない
最悪の場合にどのくらい損失が発生するのか把握しないまま投資している人が多くいます。
確実に成功する投資など存在しませんので、リターンが期待できるということは損失が発生する可能性もあるはずです。

営業担当者の言葉を鵜呑みにしているケースも多くありますが、営業担当者がリスクについて説明していたとしても、良いイメージだけが残っていて正確に想定される損失額を理解できていないで失敗することはよくあります。
まずは、最悪の事態を想定して発生する可能性のある最大損失額を覚悟しておくことが重要です。

2.コスト意識が低い
金融商品を組成し、提供する金融機関も営利企業です。
金融商品を紹介する営業マンもボランティアではありませんので、金融サービスを利用するには必ずコストがかかります。
しかしながら、日本では金融商品や金融サービスの利用に関するコストを意識しないまま投資をしている人が多くいます。
コストを開示していない金融商品やサービスも多くありますが、まずはその金融商品を販売する金融機関や担当者がどういった収入を得ているか意識することが重要です。

3.商品について理解していない
金融商品の仕組みを全て理解することは容易ではありませんが、だからといって理解せずに投資することはやはりお勧めできません。
仕組みが複雑で分かりにくい商品やリスクの所在と大きさが明確でない商品を避けるだけでも失敗は避けられます
金融リテラシーが高い人はシンプルな仕組みの商品を選り好んで利用しています。
仕組みを理解しにくいような複雑な商品はコストの高い粗悪品だと考えても問題ありません。

以上です。
資産運用で失敗するには必ず理由があります。
今回紹介した3つのポイントを抑えるだけでも、失敗するリスクは大きく減らせます。
約1年前のブログにも『金融商品を利用する際に理解しておくべき3つのポイント』について書きました。
関心があれば、こちらも併せてご確認ください。
http://mail.omc9.com/l/01XqS2/cE0ZNxup/