2018年は年末にかけて国内外の株式市場が大きく下落し、日経平均株価の年間騰落率は7年ぶりのマイナスでした。
中でも特に新興市場の下落が大きく目立ちます。
海外株式は国内に比べると下落率は比較的小さかったですが、多くの株式市場が下落した1年でした。
2019年の株式市場も波乱の幕開けですが、
ここは心を落ち着けて当初の資産運用方針に沿って淡々と投資を続けていくことが重要になります。
(資産運用方針を定めていないで取り組んでいる場合は早急に定める必要があります)
今後の見通しとしても、米中貿易摩擦や世界景気の先行き不透明感が市場心理を冷やす構図は変わっていません。
国内では10月に消費増税も予定されていますし、ネガティブな材料が多そうです。
弊社のお客様には、相場下落時に追加投資できるように投資金額を抑えめにして投資余力を残しておくことをずっとお伝えしてきました。
当面はすぐに反転上昇することは期待しにくい状況ですが、マーケットが大きく下落する悲観時期は、
長期投資家が将来の果実をさらに大きく育てることができる絶好のチャンスです。
是非、今年は追加の投資を検討していただきたい時期であると私は考えています。
株価下落や景気悪化のニュースを耳にするたびに、不安に感じる方が多いことも十分に承知しています。
しかし、上がった相場は必ず下がるし、下がった後にはまた上がるのが株式市場です。
どこまで下落が続くのか、下落がどのくらい大きくなるかは誰にも分かりませんが、
確実に言える事は、数ヶ月前の高値で買うよりも、調整している今買う方が、儲かる可能性が高いということです。
これから10年単位で考えれば、株式市場が再び今の水準より高くなっている可能性は高いと言えます。
ただし、個別銘柄や特定の地域の株式市場に集中投資するのではなく、世界中の株式市場に幅広く分散投資すること。
そして、タイミングを計って最安値を狙うのではなく、時間の分散も図りながら継続的に積み増していくことが重要です。
2008年のリーマンショック発生時、私は外資系金融機関で営業の仕事をしていましたが、
多くの人は相場が下がり続けることに不安を感じて、保有している投資信託を売却していきました。
一方で、そのような局面でも、少しずつ買い増しを続ける顧客がほんの数名いました。
彼らが数年後には大きなリターンを手に入れたのは言うまでもありません。
世界の労働人口は増え続け、イノベーションにより新たなサービスが生み出され、
テクノロジーによって世界の労働生産性はますます向上していくことを考慮すれば、
世界経済が中長期的に成長していく可能性は非常に高く、世界経済の成長が継続していくことを前提に考えると資産運用の方針を変える必要はありません。
2019年は短期的な変動に振り回されることなく、中長期的な視点で資産運用を続けていくこと、
余力がある人は少しずつ運用資産を積み増していくことが、賢明な選択だと言えるのではないでしょうか。