2019年は年末にかけて国内外の株式市場が大きく上昇し、
海外株式市場は史上最高値を更新する水準にありました。
多くの株式市場が大幅下落する中で新年を迎えた1年前とは大きく異なる状況です。
弊社のお客様も投資した時期やリスクの取り方によってリターンの程度に差はありますが、
海外株式を中心に投資しているので、全員が運用資産の評価額を増やすことができた1年でした。
短期的な価格変動を受け入れ、将来的に成長していく可能性の高い資産へ投資しているのですから、
お金が増えるのはある意味当然の結果とも言えます。
2020年も引き続き日米欧の中央銀行は緩和基調の金融政策を続ける見通しです。
世界経済に明るい兆しもありますが、中東情勢の悪化は原油高や為替リスクの上昇の可能性を高め
株式市場にとって大きな波乱要因となりそうです。
今年は米国大統領選挙も控え、引き続き米中貿易協議の進展をにらんだ市場展開になると考えています。
しかしながら、いつもお伝えしているように、
相場の先行きを予想して運用方針を大きく変える必要はありません。
株価上昇による運用評価額の増加にも浮かれず、
心を落ち着けて当初の資産運用方針に沿って淡々と投資を続けていくことが重要です。
そして、市場環境のよい時ほどリスク許容度や全体の資金計画を確認しておくことをお勧めしています。
具体的には、以下の3つがポイントになります。
1.現在の投資総額から想定される最大損失額はいくらか、精神的に許容できる範囲内か。
2.ライフプランやキャッシュフロー計画に沿って、今後数年間に必要となる資金が確保できているか。
3.株式市場が大幅下落した時には追加投資できる余力が残っているか。
市場環境が悪化し株式市場の下落が続くと、投資計画の修正がしづらくなります。
株式市場が高値を更新するような時ほど冷静にリスクを取り過ぎていないか確認し、
取り過ぎているのであれば、運用資産を一部売却しておくなどの対応をしておく必要があります。
もし市場環境が変わっても基本スタンスを変える必要はありません。
分散投資を徹底しながらリスク管理をしっかり行うことで、どのような環境にも対応できると考えています。
市場環境が好調な時は誰でもリターンが得られますが、
調整局面での対応によってその後の投資成果は大きく変わってきます。
今年はより一層リスクコントロールの重要性が高まる1年になるかもしれません。